【墨出しの基本】1級土木施工管理技士が解説!

- 明日、あと施工アンカーの墨出しするからな!準備しとけよ!
- 墨出し、、?準備って道具、、?
- 手順はどうすればいんだ?
こんにちは、B監督です!
初めて墨出しをする時はなんのために墨出しをしているのかもわからず、ただ手を真っ黒にして上司の言う通りに動くだけ。になっていませんか?
私はスーパーゼネコンの土木施工管理として8年働いて、たっくさん墨出しをしてきました。今でこそ、量の多い墨出しは測量屋さんに任せることは多くなってきましたが、細々した墨出しは現在もまだまだあります!
そこで、この記事では私が墨出しをする時の準備(図面の段取りから道具の選び方)から実践までお伝えします。
墨出しとは

墨出しとは図面に書かれている構造物を正確に現地に反映させることが目的です。そのために、現地に鉛筆や墨つぼを使って位置だしをします。
どこに何を作るにも、補強するにも、撤去するにも全ての作業は墨出しから始まります。墨出しがきちんとできていれば、協力会社さんも気持ちよく作業を進めることができます。
墨出しは施工管理の基本スキル!しっかりと身につけるんだズ!

墨出しの準備
墨出し方法の確認
- 既設構造物の追い出しから出せるのか
- 光波やレベルを使用するのか
どうやって現地に出せるかを考えます。光波(トータルステーション)で出す場合は、CADから座標を拾う必要があります。基準点の確認も必要になってきます。
墨出し用の図面を準備する
いざ、墨出しをしようと図面を持って現場に向かったは良いものの、墨出し寸法が電卓を叩かないと出ない、なんてことは避けましょう。現場では慣れない墨出し作業に追われ、計算を間違え、違った寸法で墨出しをしてしまうことも少なくありません。
そのために、基準はどこから引っ張るのか、そこから寸法値はいくつかを明確にした図面を準備しましょう。
CADで寸法を拾う時は、電卓を叩いて拾っている寸法が違わないか確認することも重要です。

現場に図面を持っていく時はラミネートしていくことをオススメするぞ!破れる心配もないし、汚れても手袋で拭いたら綺麗になるからな!

現地を確認する
「よーし、墨出し用の図面も準備できたし、墨出しするぞ!」
「あれ、、?資材が置いてあって墨出しできない。。」
土木現場では結構ありがちだと思います。施工管理がどこに墨出しをしたい、なんて職人さんは考える必要がないですから、こちらから伝えておく必要があります。
本来であれば、いついつ墨出しするのであそこは空けとくようにお願いします。と頼んでおくのがベストです。といっても、、置かれていることはありますが、、。

私たち施工管理の時間も有限ですから、現場の確認は事前に済ませておきましょう。
天気の確認
工程がどれくらい詰まっているかにもよりますが、天気の確認は必ずしましょう。雨をかわした時間にするために早出するのか、残業してでも今日中に終わらせて置かなければいけないのか。
墨出しが出来ていなくて、業者が入ってきた。なんて、考えたくもありません。。
墨出しの種類の確認
土木の墨出しの種類にはいろいろあります。
- あと施工アンカーの削孔位置
- 構造物の型枠の墨
- 既設構造物のはつり範囲
などなど。
この場合のあと施工アンカーの墨出しは、削孔位置を十字に罫書いておくのが一般的です。
なぜか。
あと施工アンカーは既設構造物を削孔しますから、既設の鉄筋が内部に存在します。事前に鉄筋探査機を使用して、既設鉄筋に当たらないようずらして罫書いてもあたることもしばしば。
そんな時に、どうずらせばいいのかの基準になるのが十字線です。縦か横に真っ直ぐにずらすため、十字を書いておくと削孔をしてもずらし方向がはっきりとわかるのです。
ですから、あと施工アンカーの墨出しで丸ポチだけだったり、レ点のチャックだけでは不十分になります。しっかり十字を出すようにしましょう。
道具の確認
どんな道具を使うかでも作業の効率は大きく違ってきます。実際に墨出しをする手順をイメージして、使う道具を事前に揃えておきましょう。
墨出し実践テクニック
墨出しにスキルなんか必要なの?と思うかもしれませんが、職人さんからしたら、とっても大事です。見にくい墨出しは作業効率も下がりますし、間違った位置に削孔や型枠を組んでしまうかもしれません。
わかりやすい墨出しも施工管理として必須のスキルなのです。
印はわかりやすく
こんなことはわかっている!という人の7割はわかっていません。まだまだ小さいです。特に若手1〜3年目の施工管理は「こんなん見えるか!」っていうぐらいの小ささで書いてきます。
墨を打つ時も事前に出したレ点のチェックに合わせて打ちます。レ点が小さければ、見つけるのも手間ですし、合わせるの一苦労です。
大きく!そして、わかりやすく!徹底しましょう。
墨を打つ時は打つ面に対して直角に糸を引け!
墨出しする時に墨の通りが曲がったりしたことありませんか?そんな時は墨出ししたい面に対して直角に系を引けてないことが多いです。特に、上を向きながら出す作業の場合に多く発生します。
その場合は10mmなんて余裕でずれてしまいますから、注意が必要です。
墨打ちをする時は、出す面に対して直角に糸を引く!徹底してみてください。
墨出しする場所に小石などの突起物がある場合もその影響を受けて、墨が曲がってしまうことがあります!ブラシや箒で清掃してから墨を出しましょう。

声掛け合図は大きくはっきりと
現場仕事に関して全て当てはまることですが、合図は大きくはっきりとしましょう。墨を打つ時に基準に糸をもう合わせたのかどうか、わからないと作業中にストレスが溜まっていきます。
ただでさえ、体力を使う墨出し作業ですから合図でストレスをお互いに溜めないように大きくわかりやすい声出しをしましょう!
墨出しにおすすめな便利グッズ
私が実際の墨出し作業で使用している道具をご紹介します!
墨つぼ
現場では絶対使う必需品ですよね。私はいろんな種類の墨つぼを使ってきましたが、すぐ糸がきれたりするのもばかり。。経験的に一番長持ちして、使いやすいかったものがこちらです!
特徴
- コンパクトで持ち運びにより
- カラーが豊富(人のものと間違えない)
- 最大7.5mまで打てる

墨汁はなんでも良いと思います!墨は黒色と朱色の2種類を用意しておくと便利です。(もちろん墨つぼは分けてくださいね。)

赤鉛筆
結局ずっと使っているのはこれ。
特徴
- 書きやすい
- シンプル
- 持ちやすい

レーザー墨出し機
高額な品になりますが、現場ではいつもこれを使用しています。墨出し意外にも、プレキャスト部材を据える基準に使用したり、構造物の天端出しにも活躍してくれてます。
特徴
- 受光器がついてるので明るくても使える
- 全方位カバーしている
- 自動で水平に調整してくれる

高額なものはリースでも取り扱っていることもあるので、一度リースしてみて機能を確認してから購入する方法もありです!

差し金
差し金は便利!サイズ別に持っててもいいくらい便利です!
特徴
- 厚手で幅広なのが一番使いやすい
- マグネットがついてる

私は50cmと15cmも持っていて、15cmは肩のペンホルダーに入れて愛用しています。

水平器
持っているとは思いますが、紹介させてください!
特徴
- 見やすい
- 罫書きやすい
- マグネット付き

最近だとデジタル表示付きの600mmの水平器を愛用しています。プレキャストを据えつける時に玉掛け時の部材の勾配を見るのに非常に便利です!


スケール
マグネット付きかマグネットなしか賛否両論あると思いますが、私が今使っているのはこれです!
特徴
- マグネット付き
- 黄色が見やすい(ずっと白でしたが黄色使いだしたら、もう黄色!)
- テープが厚いので1人でも奥まで届く
- 長さが5m。(現場で5m以上測るのはなかなかない)

やっぱり土木の現場では、厚くてマグネット付きが正義だと思います。型枠の中の釘や番線クズも拾えますしね!

ペイントマーカー
印を消したくな時、目立たせたい時に活躍します!
特徴
- 書きやすい
以上!

印を目立たせたいのであれば太字角芯、細かいのはもっと細い方がいいです。インクを出すのに多少時間がかかります。私は青、赤、ピンクを愛用しています!

チョークホルダー
チョークそのままズボンのポッケに入れてませんよね?大丈夫ですよね?
特徴
- 手が汚れない
- 書きやすい

光明丹マーキングチョーク
マーキングチョークは光明丹一択です!(消えないのでご注意!)
特徴
- 消えない
- 目立つ
- 折れにくい

このマーキングチョークはポッケに入れてても汚れにくいです。(体験談)

骨伝導ワイヤレスイヤホン
まだ片手で携帯を持ちながら、無線代わりに使ってませんよね?耳塞ぐタイプのイヤホン使ってたりしませんよね?周りの音も聞こえて、相手にもハッキリ聞こえるイヤホンがあるんです。
特徴
- 相手に声がはっきり届く
- ハンズフリー
- 手袋をしてても出れる

このイヤホンは「マイク付き」なのがミソでして、マイク付きだとマイクなしに比べて、周囲の音を広いにくく、自分の声だけを拾いやすいんです。おすすめです。

手袋
私はいまだに墨つぼの糸を引っ張る時に指に巻いてしまいます。。そのため、手袋は必須です。。
特徴
- フィット感がいい
- コスパ最強

これの下につけているのが、こちら!

墨汁が手袋に染みても、ニトリルグローブをつけていれば、手に直接つかないので、、神です!
まとめ
墨出しは施工管理の基本スキルの一つであり、正確な墨出しが現場の品質を左右するといっても過言ではありません。
✅ 事前準備を徹底する(図面・現場確認・道具の準備)
✅ わかりやすい印をつける(大きく、はっきり)
✅ 正確な墨を打つ技術を身につける
墨出しの精度を上げることで、職人さんが気持ちよく作業できる現場を作りましょう!
この記事があなたが墨出しを好きになるきっかけとなってくれれば嬉しいです!
ご安全に!
墨出しをする時に、例えば250mmピッチで5m分墨を出す時は、テープで5mを伸ばして、250,500,750,,,と出すことをお勧めします。250ずつ足しながら出していくと最終的に5010だったりずれが生じやすいです。
